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【授業レポート】「Toshi Yoroizuka」グランシェフ・鎧塚俊彦氏が直伝。「苺のリゾット」とフォンダンショコラを学ぶ

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2026.03.02東京大阪

レコールバンタン グラン パティシエ学部は、現場で通用する高度な技術と経営視点を養うカリキュラムが特長です。
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カリキュラムを監修する「Toshi Yoroizuka」グランシェフ・鎧塚俊彦氏による実践講義をレポートします。
今回扱ったのは、「Toshi Yoroizuka TOKYO」2階サロンで提供されているデザートコース「TOSHI SPECIALITES MENU」(3800円)のシグニチャー「苺のリゾット」。
実際に店舗で提供されている一皿を通して、プロに求められる技術・思考を学びます。
 
【1. 「苺のリゾット」のポイントは?】
まずは、「苺のリゾット」の調理実習を実施。
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あらかじめ下準備をしておいたリゾット米に苺、牛乳、生クリームを加え、手鍋で火入れします。軽く混ぜながら色を引き出し、沸いてきたらパルミジャーノ・レッジャーノ、バター、塩で味を調整。仕上がりが硬い場合は、牛乳や生クリームを加えて調整します。[美小1.1]
鎧塚シェフ「一口食べるのと、一皿食べるのとでは印象が違います。コースの中でどう成立させるかまで考えなければなりません」
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素材の分量や火入れだけでなく、“コース全体の流れ”を意識する重要性を強調しました。
また、チーズの選定についても言及。「パルミジャーノ・レッジャーノはうま味のかたまりです。マスカルポーネにもさまざまな種類があります。それぞれのチーズの個性を理解して、役割を考えて使うことが必要です」
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玉ねぎを丁寧に炒めることで奥行きを出すなど、細部の積み重ねが味を決定づけると説明しました。「菓子職人が料理をする面白さ、らしさとは何か?生クリームやバター、牛乳をどう活かすか。うま味をどう引き出すか。それが私たちの強みだと思います。『Toshi Yoroizuka TOKYO』では、目の前で仕上げるライブキッチンの強み、僕自身がヨーロッパのレストランで働いてきた経験が武器になります」
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試食をしたメンバーの感想は……?
柴野さん「苺の甘みと食感、チーズのしょっぱさを感じました」
松澤さん「通常授業ではスイーツをメインに調理しますが、コース料理の発想を知ることができて勉強になりました」とコメント。
 
【2. 皿盛りデザート「ビスキュイクーラントショコラカフェバナンヌ」を仕上げる】
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続いては、皿盛りデザート「ビスキュイクーラントショコラカフェバナンヌ」を仕上げます。セルクルに、ビスキュイの生地を絞り「ガナッシュバナンヌ」を入れて、再びセルクル7分目まで絞り、200度のオーブンで焼成します。焼き上がりを待つ間に、平皿にシャンティ(生クリーム)、バナナ1/2、ミックスナッツを使ってデコレーションを行います。
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焼き立てのビスキュイクーラントショコラ(フォンダンショコラ)をすぐに盛りつけ、アイスクリームを添える必要があるため、スピードが求められます。
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在校生(以下メンバーと表記)一人ひとりが、個性を出して盛りつけをする姿をじっと見つめる鎧塚シェフ。
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そして……「気合いが入っている人とそうでない人がいました。授業で、和気あいあいと楽しむのはいいけれど、集中力を発揮して決めるときは決めないといけません。誰にも負けない気持ちで、一皿に向き合いましょう。例えば、複数人が使うとき、生クリームは全量をたてないですよね?一部だけをたてるのと同じ理論で、アイスクリームのクネル*は、もう少し効率的に進められる工夫ができたと思います」と、効率的な動きを考えるようアドバイス。「就職すると、手が速い人、綺麗な仕事をしている人は尊敬されます。さらに仕事を任されて成長していきます。
私自身もベルギーの三つ星レストランで働いていたとき、常にシェフの技術を目で見て学ぼうと思っていました。あのソースは何ですか、教えてもらえますか、なんて現場では絶対にできません。なので、常に興味深く観察しました。ファッションも、建築もそうです。美しいもの、綺麗なものを見ること、アンテナをはる癖をつけてください。物事を洞察している人とそうでない人とでは、雲泥の差が出ます」
 
【3. 業界動向を学ぶ:2026年2月バレンタインの振り返り】
授業後半、ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋高島屋)のバレンタイン催事「アムール・デュ・ショコラ」に触れました。同イベントは、日本最大級のチョコレートイベントで、近年は55億円規模の売り上げを記録しています。
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「『アムール・デュ・ショコラ』の盛況ぶりはすごかったです。今年は完全な転換期になったと感じます。次世代のシェフ、大手企業の躍進がめざましかったです。大手企業は資本力があり、マーケティング、パッケージ、売り方、販売戦略も緻密です。
皆さんの中で、個人店を経営したいと考えている人は?(半数の手があがります)一般的に、個人店では生菓子が10種類ほど、これに焼き菓子を数種類揃えます。ケーキで集客をして、比較的利益を確保しやすい焼き菓子とチョコレートで利益を出していかなければなりません。かつて、個人店での売り上げは1日に6~7万円上げられれば十分だと考えられていました。でも時代は変わり、オーナー自身も年を重ねていきます。30代で開業できたとして、いつまでも30代でいられるわけではありませんよね。
これまで通りのやり方を、そのまま続けているだけでは難しい。ですが、チャンスは“絶対に”あります。どんな方法で経営していくのかは、皆さん一人ひとりが考えていくことです。これから新しいやり方を編み出していくんです。そこには必ずチャンスがあります」と強調し、エールを送りました。
 
単なる製菓技術にとどまらず、素材の扱い方、コース構成の考え方、そしてプロとしての姿勢、業界の展望まで総合的に学べる授業となりました。
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クネル……温めたスプーンを使い、楕円形に美しく成形すること。

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